〔「特別支援学校」の制度的位置づけ〕

「特別支援学校」とは、視覚障害者、聴覚障害者、知的障害者、肢体不自由者又は病弱者(身体虚弱者を含む。)に対して、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることを目的とするものです。

その根拠は学校教育法72条にあります。


〔「特別支援学校」による就学の対象となる障害〕

「特別支援学校」による就学の対象となる障害は、学校教育法72条に列挙されております。

(学校教育法72条)

「特別支援学校は、視覚障害者聴覚障害者知的障害者肢体不自由者又は病弱者身体虚弱者を含む。以下同じ。)に対して、幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を施すとともに、障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることを目的とする。」

学校教育法72条に列挙された障害をまとめると、具体的には次のとおりです。

1 視覚障害者
2 聴覚障害者
3 知的障害者
4 肢体不自由者
5 病弱者(身体虚弱者も含む)


〔「特別支援学校」による就学の対象となる障害の程度〕

「特別支援学級」による就学の対象となる障害の程度は、学校教育法施行令第22条の3により定められています。

具体的には、次のとおりです。

1 視覚障害者
両眼の視力がおおむね〇・三未満のもの又は視力以外の視機能障害が高度のもののうち、拡大鏡等の使用によつても通常の文字、図形等の視覚による認識が不可能又は著しく困難な程度のもの

2 聴覚障害者
両耳の聴力レベルがおおむね六〇デシベル以上のもののうち、補聴器等の使用によつても通常の話声を解することが不可能又は著しく困難な程度のもの

3 知的障害者
(1)知的発達の遅滞があり、他人との意思疎通が困難で日常生活を営むのに頻繁に援助を必要とする程度のもの
(2) 知的発達の遅滞の程度が前号に掲げる程度に達しないもののうち、社会生活への適応が著しく困難なもの

4 肢体不自由者
(1)肢体不自由の状態が補装具の使用によつても歩行、筆記等日常生活における基本的な動作が不可能又は困難な程度のもの
(2)肢体不自由の状態が前号に掲げる程度に達しないもののうち、常時の医学的観察指導を必要とする程度のもの

5 病弱者
(1)慢性の呼吸器疾患、腎臓疾患及び神経疾患、悪性新生物その他の疾患の状態が継続して医療又は生活規制を必要とする程度のもの
(2) 身体虚弱の状態が継続して生活規制を必要とする程度のもの

障害を持った子どもの就学について

 

(2021年2月2日)