〔自閉症児は薬を飲むのが苦手〕

自閉症のお子さんの場合、健常(定型発達)のお子さん以上に、薬が苦手なお子さん多いと思います。うちのharuくんもやっぱり苦手でした。

子ども用の甘いシロップの風邪薬を飲むこともできませんでしたしたし、服薬用のゼリーを使ってみてもダメでした。

でもどうしても服用してもらう必要があることってありますよね。

そこで、薬の飲ませ方を工夫して、顆粒(大粒の粉薬)(4歳ころ)→液体シロップ(小学校1年生)→錠剤(小学校3年生)と、ステップアップしながら、なんとか服用してくれています。

あくまでも、一例ですが、ご参考までにご紹介していきます。

〔顆粒〕

お医者さんから、少し眠くなる効用があるとして処方された漢方薬が顆粒でした。

帰省の際に飛行機と電車で数時間移動する必要があるので、当日の朝にお茶碗によそったご飯の上に薬をふりかけ、更にふりかけを大量にふりかけました。4,5歳のころでした。

ちょっとおかしいな、と感じている様子でしたが、なんとか食べてくれました。

〔液体シロップ〕

小学生になって、6歳から服用可能なストラテラというADHD治療薬の処方を受けました。

液体、錠剤、カプセルと種類があると選択肢を示されたのですが、当時、haruくんが錠剤やカプセルを飲む姿をまったく想像つかず、消去法で液体となりました。

ストラテラの内用液にはスポイトがセットでついてくるので、それを使って内用液を口に流し込んで服用していました。

当初は、やはり嫌がって、口を閉じ、顔を左右に揺すって逃れようとするところを、harusora(父)が片手と胴体で頭を動かさないように押さえ、もう片方の手で鼻をつまみ、haruくんが息苦しくなって口を開けたところに、harusora(母)がスポイトを突っ込んで一気に流し込むということをしていました。

今でも思い出すと心苦しくなりますが、しばらくするとharuくんも理解してくれた(あるいは諦めた)のか、自分から口を開けて飲むようになりました。

そうなると、風邪を引いたときにも、シロップ薬をこのスポイトで飲めるようになりました。

〔錠剤(10mg錠)〕

haruくんの慣れに伴い、徐々に薬(ストラテラ)の量を増やしていたのですが、成長にしたがって体重も増えてくるので、体重にあった適正量を飲んでもらおうと思うと、スポイトを何回も口に突っ込まなければならないような計算になってしまい、小学校3年生の後半くらいから、錠剤にチャレンジしました。

しかし、そのまま錠剤を渡して「飲んで」と言ったところで飲んではくれません、

そこで、錠剤が中を通っていけるような太いタピオカドリンク用のストローを用意します。

薬を水(お茶)のコップに投入して、ストローを被せ、そのストローからお茶を飲んでもらうことにより、お茶ごと飲んで服用しています。

当初は、飲めるようになるまで、何ヶ月かかるだろうか、と思いましたが、数日で飲めるようになりました。

皆さんのヒントになれば幸いです。

(2020年9月6日)