〔ストラテラとは〕
ストラテラは、アトモキセチン製剤という薬です。
日本での発売開始年は2009年6月と、現在流通している4種類の中で2番目に早く、3番目に認可されたインチュニブでも2017年と比較的近年なので、約8年間は、ADHDの治療薬は、ストラテラかコンサータの二者択一でした。
〔ストラテラの効用〕
ストラテラの特徴は、それが「非」中枢神経刺激薬だということです。この点が、中枢神経刺激薬であるコンサータとの大きな違いです。
ADHDの原因は、脳内のドーパミンやノルアドレナリン等の神経伝達物質の不足にあるとされていますが、このドーパミンやノルアドレナリンは脳内に分泌された後、しばらく経つと徐々に再度脳内に吸収されていきます。
ストラテラは、脳内の中枢神経を刺激することなく、ノルアドレナリンの再取り込み口を塞ぐことにより、脳内でのノルアドレナリンの濃度を増やします。
ストラテラは、このような作用機序で働くため、脳の中枢神経を刺激してドーパミンの濃度を増やすコンサータに比べると、効き目はゆっくりと現れます。
しかし、脳の中枢神経を刺激しない分、依存性がありません。
効用としては、ADHDの症状である衝動性、多動性、不注意性のうち、3つ全てに効果があるという人と不注意性に特に効果があるという人がいます。
主な副作用として、食欲減少、頭痛、眠気等があるそうです。
〔薬の服用方法〕
ストラテラはカプセル、液剤、錠剤など様々なタイプが存在します。
「アトモキセチン」の名称で後発薬(ジェネリック)も販売されています。
服用は、1日2回とされています。
(2021年1月9日)