ADHDと知的障害が併存するかどうかについて、医師の平岩幹男先生は、著書の「自閉症スペクトラム障害」において、ADHDは知的な障害がないことが診断基準にあるとしています。
また、文部科学省は、「アメリカにおけるチェックリストADHD‐RS(学校用)、及びDSM‐4を参考にした。」としつつ、ADHDの診断基準の1つとして、「知的障害(軽度を除く)、自閉症などが認められない。」ことを挙げています。(出典:厚生労働省ウェブサイト「トップ > 政策・審議会 > 審議会情報 > 調査研究協力者会議等(初等中等教育) > 特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議 > 特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議(第1回)配付資料 > 今後の特別支援教育の在り方について(最終報告) > 参考3 定義と判断基準(試案)等」〔外部ページ〕)
ただ、現在のDSMー5においては、DSM-Ⅳでは認められていなかったADHDと自閉症の併存が認められましたし、ADHDの診断基準に「知的障害が認められないこと」という記載も特に見当たりません。
harusoraもよく分かっていないところではありますが、現在では、中度以上の知的障害とADHDについても併存という診断はあり得るのではないか、と考えています。
(2020年8月20日)